この本を読んで読書感想文を四百字詰め原稿用紙3枚、というのがドキンちゃんの夏休みの宿題だという。

本をリュックにつめてやって来たドキンちゃんと一緒に読みました。いや、読み聞かせしました。だって語句や言い回しが難しくて、本人が読むと一文読むのにつっかえつっかえ、少しもストーリーが追えません。ごく普通の三年生には、ちょっと難しい。
たとえば
「門のまえにりっぱなかごが二ちょうとまっている。」
・・・江戸時代の交通手段の説明をするところから始めて「おさるのかごや」を歌って聞かせてしまいました。それからモノの数え方をひとくさり。道のりは遠い。

面白かったですよ、昔話としては。
同じ童心社の絵本『じごくのそうべえ』が何度読んでも面白いように、『ずいとん先生と化けの玉』も愉快なお話です。

・・・しかし、これで「読書感想文1200字」。
何を書けばいいの?大人の私も悩みます。

だって、欲深な町医者ときつねのだましあいのお話なんだよ。最後にはきつねが勝って、先生は肥だめで目覚めたという(この肥だめの説明にも大苦戦!「すごくキタナイ、クサイ」「ウンチ、おしっこ」「畑の肥料」等々・・・いくら説明してもピンと来ないし、そもそもこの場合の肥だめというのは「きつね・化かす」につながる記号でしょう?)

こういう昔話を題材に8歳の子に原稿用紙三枚の読書感想文を強いる意味が全くわからない。どうしてこんなことがまかり通っているのか。
そもそも、何を書けばいいというのか。
読み聞かせ終えて、ドキンちゃんとディスカッションしたら・・・
「先生は、夜中にも病気の人をみてあげて少し親切だけど、ずるいところもある」「大事なモノを盗むのはよくない」「面白かった」「きつねが勝ってきもちよかった」「よくばりな医者が負けた」「こえだめって何ですか」「本当にきつねは魔法みたいなのが使えるのか」「ホントにあった話なの?」
これをどうやって原稿用紙三枚の「読書感想文」とやらにまとめよというのか?


ここはひとつ、課題を出した先生の模範答案をぜひ見せていただきたいものです。


起承転結がはっきりしている昔話(落語の題材になるような滑稽話)を課題図書として感想文書かせようとする人たちって、子どもを読書嫌いにする陰謀に加担してるとしか思えないよ!

ちなみにタロウ三年生は「僕のおすすめする本」という絵日記風の画用紙一枚が課題でした。自分の好きな本を友だちに紹介する絵と文(せいぜい200字程度)というもので、これならタロウ三年生の脳みそでも十分対応できる。母も悩まなくていいし。

ああ、可哀想なドキンちゃん・・・・

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